RPGツクールMVで能力値の増減をスクリプトから行う方法についてまとめていきます。
イベントコマンドの1ページ目、アクター > 能力値の増減…と同様の操作を、
イベントコマンドの3ページ目、上級 > スクリプトから行う方法です。
目次
スクリプトコード
iterateActorExを使用する場合
以下のようにthis.iterateActorEx関数を使用して対象アクターを取得、アクタークラスのaddParam関数を使用してスクリプトから能力値の増減を行うことができます。
iterateActorExの第一引数には、第二引数でアクターのIDを固定で指定するか、変数で指定するかを示す値を渡します。(固定の場合は0、変数の場合は1)
第二引数にはアクターのID、または変数のIDを指定します。
第三引数にはfunctionを渡していますが、この関数の引数に対象のアクターが渡されるため、その値を用いて対象アクターに処理を行っていきます。
addParam関数の第一引数にはどのパラメータの操作を行うかを示す値を指定します。
第二引数にはレベルアップを表示するかをtrueまたはfalseで指定します。
以下の例では、パーティ全体の最大HPに10加算しています。
this.iterateActorEx(0, 0, function(actor) {
actor.addParam(0, 10);
}.bind(this));
第一引数の値と対象のパラメータの対応は以下の通りです。
値 | パラメータ |
0 | 最大HP |
1 | 最大MP |
2 | 攻撃力 |
3 | 防御力 |
4 | 魔法力 |
5 | 魔法防御 |
6 | 敏捷性 |
7 | 運 |
iterateActorExを使用しない場合
上記の例は、実際にイベントコマンドで能力値の増減が設定されている場合に使用されている関数ですが、アクター単体であれば以下のようにアクターのデータは$gameActors.actor関数で取得し、取得したアクターのaddParam関数を呼び出すことで能力値の増減を行う方法もあります。
$gameActors.actor関数の引数にはアクターIDを指定します。
$gameActors.actor(1).addParam(0, 10);
イベントコマンドの内容
イベントコマンドの能力値の増減を追加した場合、内部的には以下のようなデータが挿入されており、
js\rpg_objects.jsの10272行目に定義されているcommand317関数が呼び出され、引数にparametersの値が渡されています。
{"code":317,"indent":0,"parameters":[0,0,5,0,0,1]}
parametersの値の内容は以下の通りです。
インデックス | 内容 |
[0] | [1]に格納されている値が固定か変数かを示す値(0 : 固定、1 : 変数) |
[1] | アクターのID、または変数のID |
[2] | どの能力値に対して捜査を行うか 0 : 最大HP 1 : 最大MP 2 :攻撃力 3 :防御力 4 :魔法力 5 :魔法防御 6 :敏捷性 7 :運 |
[3] | どの操作を行うかを示す値(0 : 増やす、1 : 減らす) |
[4] | [4]に格納されている値が定数か変数かを示す値(0 : 定数、1 : 変数) |
[5] | オペランドの定数の値、または変数のID |